早期リタイア実行までの道のりを振り返ってみる
今月いっぱいで今の仕事から離れ、早期リタイアするにあたって、これまでの道のりを少しばかり振り返ってみます。
私の場合、早期リタイアについては、もう何年も前から考えていました。
もともと入社当時から、定年まで勤められるかどうかは怪しかったんですよね。
人との付き合い方が壊滅的に下手なので、会社では浮いた存在でしたし、
社内の根回しや交渉なんかもダメダメでしたし、
何より毎朝きちんと起きて定時に出社するということが、私にとっては一苦労。
遅刻してはたしなめられ、
交渉事の下手さ加減で周りに迷惑をかけ、
会社に行けば行くほど、一生懸命働けば働くほど、
自己嫌悪がひどくなるばかり。
挙句にメンタルを病んで、3回くらい、休職したのかな。
最後の休職から職場復帰してしばらく普通に務めた後、また具合が悪くなってきたときに、
「もうそろそろ辞めたほうがいいんじゃないかな」
と思ったんですね。
自分は会社勤めに向いてないな、と。
もちろんそれまでもうすうすは感じていたんですが、骨身に染みてわかったのがそのころだったかと思います。
今のまま勤め続けても、またいずれ休職することになりそう。
それにいい年になってきて、体力も気力も落ちてきている。
もう出世は望めないし、したくもないし、このままだと会社のお荷物一直線。
休職を繰り返してグダグダになるよりは、さくっと辞めたほうがいい。
そう思ったときに、早期リタイアをはっきり意識したんだと思います。
ただ、資金面での準備ができていなかったので、それからしばらくは、シミュレーションをするだけでした。
「無職 生活費」でネット検索してみたり、退職金や年金を計算してみたり、平均寿命まであと何年耐えればいいか一生懸命考えたり…。
(とはいえ我慢は苦手なほうなので、早期リタイアのために頑張って節約する、という発想はありませんでした)
そうして「もしかしてできるかも?」と思い始めたのは一年ほど前です。
それからブログ村のセミリタイアカテゴリを見つけて、仲間がいたと喜び、自分もブログを書き始めたのが今年の4月頃。
実際に行動に移した(上司に退職の意志を打ち明けた)のは、7月頃になってからでした。
でも、これだけ長い間、悩んで決めたのに、
自分が会社生活に向かないのは痛感していて、
リタイア後のこともシミュレーションし尽くして、
資金的にも何度も何度も確かめて、
大丈夫となってから行動に移したのに。
それでも、その後やってきた、精神的な揺れ(不安、恐怖)はかなり激しいものがありました。
(↓上司に打ち明けたすぐ後の心境)
たくさんの怖さと、たくさんの大変さ。変わることより変わらないことのほうがずっと楽ということ。
(↓退職の書類を出す少し前の心境)
この後、仕事が忙しくなって後悔も撤回もする暇がなくなったため、そのまま退職が決まりましたが、余裕があったらまだ何回か、揺り戻しが来ていたと思います。(忙しくて逆に良かったのかも)
私は独身で、扶養家族もなく、早期リタイアに対するハードルは、人様よりずっと低かったはず。
それでもこれだけ悩んで、考える時間が必要でしたし、
熟考の末に決断したつもりであっても、
行動に移したとたんに、すごい恐怖心に襲われたりしました。
やっぱり今の日本で会社を(定年前に)辞めるということは、「普通」に生きてきた人にとって、とてもハードルの高いことなんですよね。
悩んだ末に、退職を思いとどまる人がいても、私は全然おかしなことだとは思いません。
ごく当たり前のことだと思います。
それにしても、こうして書いてきて改めて思うのですが、自分のようなものがよく25年間も会社勤めをしてこられたなと。
うちの会社の懐の深さと、自分の諦めの悪さに、感動さえ覚えるくらいです。
前の記事で「卒業」と書きましたが、私の場合はまさにそういうことなんでしょうね。
そういう時期が来た、ということ。
だから少しばかりの未練も執着も、古い書類と一緒にさっぱり捨てて、新しい人生に向かって歩いていきたいと思います。