遊びをせんとや生まれけん ~ほぼ天涯孤独の早期リタイア~

働くだけの人生に納得できない社会不適合者が、早期リタイアという手段で明るい明日をめざした記録。リタイア済です。

ちなみに幼少のみぎりは、やればできる子と、隣り近所で太鼓判

タイトルは名作RPG「ワイルドアームズ2」の憎めない敵役トカ&ゲーの名台詞。
懐かしいですね。


今日、会社からの帰り道、
「昨日は、ちょっとお花畑なことを書いちゃったかな…?」
なんて考えながら歩いていたのですが、

「いや、違う!人間が本来の能力を発揮すればすごいことができるハズ!」
という反論がぱっとわいてきまして。


今日はそれについてちょっと書いてみます。


人間は脳の一部分しか使っていない?

「人間は脳の一部分しか使っていない」って話、聞いたことあると思います。
だから全部使えばすごいことになると…


でもこれ、最近は否定されているようです。
(帰り道で考えていたことがいきなり全否定されましたが、まあいいでしょう)


人間は脳の10%しか使っていないはウソ - ログミー

何十年もの間、これらの部分は「サイレント・エリア(休止部分)」と呼ばれて来ました。その機能がうまく定義できなかったのです。最近になって、この部分は実行力や総括力などの能力を強化するものだとわかってきました。これらがないと、私たちは人間らしくいられないのです。

嘘っていうか、今でもちゃんと使ってるよ、でも、いっぺんに脳のぜんぶを使うのは無理だよ、という話のようです。

なぜかというと、エネルギーの問題です。

860億個すべてのニューロンを維持するのにはコストがかかります。

(中略)

そこで、エネルギー効率性の登場です。一度にシグナルを送るのは、脳の小さな一部分だけに限定するようにします。これはスパース・コーディングと呼ばれています。できるだけ少ないエネルギーで、重要な情報だけを伝達する方法です。



人間の脳は、ものすごくかしこい。
かしこいので、全部使うと速攻でエネルギー切れになるのがわかっている。
だから、すでに一番効率の良いエネルギーの使い方(脳の動かし方)を生み出して、それに従って動いている


ということらしいです。


テスト勉強をした後とか、あるいは難しい本を読んだ後等に、無性にチョコレートとか食べたくなったりしませんでしたか?


あれは、脳が消費したエネルギーを欲しがっている状態。
つまりやっぱり、脳を使うのはけっこうなエネルギーが要る。
全部いっぺんに使うなんて、とんでもない。


でも今後、エネルギー摂取の効率が上がるようなことがあれば。
もしかしたら脳のもっと多くの部分を、一度に使うことが可能になってくるかもしれない


「もし100%使えたら?」という、大変、夢のある映画がすでにあるそうです。
【健百】【映画】人間の脳が100%使われたらこうなる!? スカヨハが熱演 | あなたの健康百科
「LUCY」見てみたいかも。


人間の脳はコンピュータの処理能力をはるかに超えている

ちょっと昔の記事ですが、こんなのがありました。


人間の脳の活動でわずか1秒間はなんとスーパーコンピュータ「京」の40分に匹敵することが判明 - GIGAZINE


今はもっとコンピュータの性能もアップしているでしょうし、差はどんどん縮まってきているでしょうけれど、
とりあえず人間SUGEE、ということで。


確か、使えば使うほど脳の性能はアップするんですよね。
こりゃ使わないと損ですね。


そして処理速度の問題だけではなく、構造的な違いもあるらしいです。


人間の脳とコンピューターの性能の違い類似点・共通点の比較 | スピリチュアルと脳の成功法則〜人生好転のテクニックの数々〜


人間の脳は、その構造と成り立ちから、コンピュータというよりは、ジャングルに似ている、というのです。

(中略)

エデルマンさんはこう言います。

「脳の回路は、私たちがこれまでに見てきた何物にも似ていないのです。

神経細胞は木のように枝や根の広がりを持っており、それが無数に重なり合っている…

その信号の発信の様子はジャングルでの相互作用の膨大な集合のようなのだ」

おぉっ。


なんか、唯識でいう「世界はひとつらなりのものでできている」「すべてはつながっている」に通じるものが。


唯識の「依他起性」(つながりによって起こっている)か、「円成実性」(果てしなくつながっていて一つ)を思い起こさせる描写です。
(「唯識のすすめ」岡野守也さん)


人工知能が脳を越えるとき、私たちは永生を手に入れる?

さて、そんな風に違っている人間の脳とコンピュータですが…


人工知能の研究開発は急速に進んでいて、やがて人間の脳を越えることが予測されているそうです。
それも、そんなに遠い未来の話ではなく。

人工知能の世界的権威

レイ・カーツワイルさんは、

2045年には人工知能が

全人類の脳を越えると予想しています。

人間の脳とコンピューターの性能の違い類似点・共通点の比較 | スピリチュアルと脳の成功法則〜人生好転のテクニックの数々〜


そのときを、「技術的特異点」(シンギュラリティ)というそうです。
面白い言葉ですね。

技術的特異点(ぎじゅつてきとくいてん、英語:Technological Singularity)、またはシンギュラリティ(Singularity)とは、人工知能が人間の能力を超えることで起こる出来事[1][2]とされ、テクノロジーが急速に変化し、それにより甚大な影響がもたらされ、人間の生活が後戻りできないほどに変容してしまうとする未来予測のこと[3]。未来研究においては、正確かつ信頼できる、人類の技術開発の歴史から推測され得る未来モデルの限界点と位置づけられている。

技術的特異点 - Wikipedia


2045年にそれが訪れるというのです。


そこから先は、もうこれまでの常識が通用しない世界。
だれも予測できない世界。
ハードSFの世界?
いや、ハードSFですらも描けなかった世界かも知れない。



でも。
人工知能が人間の脳を越えるということは、少なくとも人間の脳を模倣することができるようになる(そしてそれ以上のことができるようになる)、ということですよね。


人工知能の進化は、どれだけヒトの脳を模倣できるかがカギ!(前編) | CHANGE-MAKERS


であれば…
2045年にはもう、人工知能は、人間一人の脳を、完全に模倣することができるようになっている、ということですね。


それはつまり、私という一個人の人格つまり、記憶、判断、考え方、感じ方、そこから生まれるもろもろの感情…そうしたものすべてを、人工知能に写し取ることができるようになるということ?


そうなったら、エネルギーがある限りという制限はつきますが、永遠に生きる「私」という人工知能ができるかもしれないということですよね。


つまり私という一個人、また全人類、全生命は、生命体としての遺伝子に刻み込まれた「死」から解放されることになる。


もう30年後です。
SFの世界はもうすぐそこまで来ていますね。



もちろん、最初はすごいお金がかかりそうですし、まずはエネルギーの問題を解決しなくてはならないでしょうね。


人間の脳の一部をちょっと普段より多く使っただけでも、高カロリーのおやつがほしくなるくらいなんですから、人間の脳を完全に模倣したコンピュータなんて、一体どれだけのエネルギーを必要とすることか…?



でも、夢のある話ではあります。


これまでの私たちの行動って、根本的なところではやっぱり「自己保存本能」に突き動かされてきたと思うんですよ。
死にたくいない、ずっとずっと生きていたいという本能。


その願いが叶ってしまったら?
その遺伝子に刻まれた「死」から解放されるとき、私たちは今度は何を願い、何を幸せと思い、何のために永遠の時間を存在し続けるんでしょうね。



ここから先は私の希望的観測というか、こうなったらすごいなあという考えですが。


脳のありかたは、唯識でいう「一如」(一切のものはばらばらに存在するのではなく関わり合っていて全体として一つである)に似ているようでした。
ならば、それを模倣するコンピュータも「一如」の概念を含んで成り立つものなのだと思います。


さらに、コンピュータ同士はネットワークでつながることができる。
人間同士ではありえなかったような形で、「理解しあう」ことができてしまうかもしれません。
他者の記憶、考え方、モノの見え方、判断の仕方、感情までも、今まではありえなかった形で、「あたかも自分のもののように」「共有」できるとしたら。


それは、誤解、憎しみ、恨み、悲しみ、孤独、そういう諸問題がない世界になるのかも。
本当の理想郷が、そこに生まれるかもしれないですね。


ああ、またお花畑で終わってしまった…

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