遊びをせんとや生まれけん ~ほぼ天涯孤独の早期リタイア~

働くだけの人生に納得できない社会不適合者が、早期リタイアという手段で明るい明日をめざそうとするブログです。

スクリューフレーション:「普通の人々」が貧困化してゆく


早期リタイアを考えるようになって、

苦手な数字の一杯出てくる経済についても、少しは勉強しようと思うようになりました。

そういう中で知ったのが、この言葉、

「スクリューフレーション」。

中間所得層の貧困化(スクリュー)とインフレーションをあわせた造語だそうです。


グローバリズムで発展途上国との賃金競争に晒されて賃金が低下する一方で、

インフレーションで生活必需品類は値上がりし、

中間所得層が貧困化していくという現象だそうです。

これはぜいたく品は値下がりするという現象を伴い、

貧しいものはますます貧しく、富裕層はますます富むという、

格差の拡大、二極化につながっていくらしいです。


景気後退と物価上昇が同時に発生するスタグフレーションと似ていますが、
新しい現象であるスクリューフレーションは、まだ解決された実績がありません。


米国経済は過去30年の間に実質ベースで倍以上に拡大し、企業収益は間もなく過去最高を記録しようとしている。これに対して、実質賃金の中央値はほとんど伸びていない。その中で、食品・エネルギー価格の高騰が中産階級の所得をむしばみ、10年前と同水準の株価が購買力を弱めている。

世界経済の一体化とグローバル化、テクノロジー全体の進歩、臨時雇用の普及という3つの大きなトレンドがスクリューフレーションの原因だ。1980年代には米国の1%の超富裕層が国民所得の9%を握っていたが、その割合は今やほぼ25%に達している。



まず米国で2011年頃からこの現象が取り上げられ、

また、日本でも同じことが起こりつつあるという意見もありました。

最近あまり言われていないようなのは、

原油安が続いて生活必需品の値上がりが押さえられているためでしょうか?


いずれにせよ、

国と会社を信じてまじめにコツコツと働いていれば、それなりに幸せになれた時代は、

本当に終わったんだなあと感じました。



国は格差の拡大に手を打たず、その政策は富裕層寄り。

会社は内部留保を重視して、社員への還元は後回し。


給料は上がらず、でも生活必需品は値上がりしていき、

これまで「普通の」生活レベルだった人々が、

貧困層へと落とし込まれていく。

暗澹たる気持ちにならずにはいられません。


下流老人、下流中年ということばが話題になっていますが、

これはもう「自己責任」とかそういう問題ではなく、

社会構造的な問題によるものだったのではないでしょうか。


生活が苦しいのも、一時的なものなら我慢もできるでしょう。

ここを踏ん張ればやがてよくなると思えば、がんばりも利くでしょう。

でも個人の努力や気合ではどうしようもない、構造的な問題があるとすれば、

そしてそれが格差をより広げていくものだとすれば、そこに希望はありません。


「がんばって働いても生活が苦しい(ワーキングプア)」が問題になって久しいですが、

スクリューフレーションは、

「がんばって働いてもどんどん生活が苦しくなっていく」ということですよね。

働いても働かなくても生活が苦しくなる、どうせ結果が同じなら働かないほうがお得ですね。
「働いたら負け」が本当に現実のことになりつつあります。


まあ早期リタイアを目指すものとしては、「勤め続けたほうがいい」という主張に対する反論がまた一つできたわけで、ありがたいんだかなんだかよくわかりませんが。



何が怖いって、中間層の貧困化と固定化されていく格差によって、

モラルの崩壊と、不公平感と静かな怒りの蓄積が広がっていき、

それが急進的で独裁的な指導者に一発逆転の希望を託す方向に向かうこと。

今のアメリカとかまさにそれっぽいですよね。


革命の時は、案外すぐそこまで来ているのかも知れませんね。



日本はアメリカに比べてまだまだ格差は少ないようですし、

スクリューフレーションはまだまだこれからだという話もあるようですが、

一部の富裕層を除いて、日本全体が地盤沈下していくような

不気味な雰囲気を感じるのは私だけでしょうか。


アメリカにおけるスクリューフレーションへの対策ですが、

米国は、中産階級の所得増とコモディティー主導のインフレ抑制のどちらも実現する政策を必要としている。即効のありそうな政策を挙げてみよう。給与税減税の延長、中産階級の所得税減税、インフラ支出に向けた歳出、企業の設備投資促進策、雇用創出を目的とした米国企業の海外収益の本国送金に対する非課税措置、米国内の資源を利用したエネルギー計画の策定、差し押さえなどを緩和するための住宅資金の提供などがそれだ。


(前出サイトより)

ということだそうです。

中産階級の所得税減税、企業の設備投資促進策は、

日本でも、どんどんやってもらいたいなあ、と思います。



さて最後に、早期リタイア者にとって、

スクリューフレーションがどんな意味を持つかですが・・・

・給料が上がらない → 関係ない。ちょっとお小遣いを稼ぎにくくなる。

・生活必需品のインフレ → 痛い。これはスクリューフレーション関係なく痛い。

・貧困化 → もともと清貧の暮らしの人が多い。


結論として、個人で取る対策は、普通のインフレ対策で良さそうです。


なのでこの現象は、

早期リタイア者、それを目指す人には、あまり関係ないと言えるかもしれません。



ただしスクリューフレーションの対策として、

もし資産税や株取引に関する税が上がったりすると、
手痛いかもです。


それに中産階級の貧困化によって起こる、

社会全体の雰囲気悪化とかの影響は、

免れ得ないでしょうね。


こういうことも考えて、選挙とかは、投票しないといけないですね。

リタイア者は世捨て人に近い存在だと思っていますが、

そうはいっても社会の中で生かしてもらっているので、

そこらへんはちゃんと考えないといけないな、と思います。


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