憧れの早期リタイア、失敗したらどうなる?
早期リタイア、失敗したらどうなるのでしょう。
今回はちょっと、暗い話題を書いてみたいと思います。
現在、強く反対している私の家族の主張は、こうです。
早期リタイアにはいくつもの落とし穴がある
失敗パターンその1
生きているうちにお金がなくなったらどうする?
働くとしても絶対に、今より悪い環境で働くことになる。
キツイ仕事かもしれない。
人間関係が悪いところかもしれない。
そうなってから、元の職場に戻りたいといくら後悔したって戻れない。
そしてもっと悪いことに、そうした仕事にさえ、つけないかもしれない。
最悪、ホームレスになるしかないかも?
もっともだなあ、と思います。
早期リタイアについて情報を集めていても、
・絶対安全なはずだった資産の配当で一生生きていける見込みがあったので仕事を辞めたが、1000年に1度の天災によってその資産が無価値になってしまった
・投資で成功して、自分には才能があると思って仕事を辞めたが、成功したのはたまたま運が良かっただけで、結局全財産を失った
という体験談を見かけます。
そうなってしまったら、結局はまた働かざるを得ない。
仕事をしたくなくて早期リタイアしたのに、またそのイヤな仕事に戻らなければならない。
一度、自由な境遇を味わった後ならなおさら、生活のための仕事に縛られるのは、相当な苦痛を伴うだろうことは想像がつきます。
その人はさらにこうもいいます。
失敗パターンその2
自由な生活というのは不摂生になりやすい。
生活の乱れで体調を崩すかもしれない。
外出しないですむということは身体を動かさないということで、
それが元で病気になるかもしれない。
資産を長続きさせるために倹約しなきゃいけない場合、
それが原因で栄養が偏るかもしれない。
体調を悪くしたら、当然お金もかかる。
お金も健康も失ってしまうかも。
これもまたもっともです。
・自由な時間がありすぎて、つい遊びまわってしまってしまい、想定よりも費用がかかって資産がなくなってしまった。
・不規則な生活がずっと続いたために、身体を壊した。
・好きなことを好きなだけするという方針で、好きなお酒を飲みすぎて、病気になった。
こんな体験談もけっこうあるんですよね。
私は自堕落なほうなので、このパターンにはまる可能性が、1番高いかもしれません。
あと、これは私には当てはまらないと思いますが、こんなことも指摘されました。
失敗パターンその3
何もしない生活というのは思っているほど楽しくない。
じきに飽きて、また仕事がしたくなるんじゃないか。
でもそうなっても、元の職場には戻れない。
結局、パターンその1と同じように、苦痛な仕事をすることになるかもしれない。
私はネットや読書やゲームや動画鑑賞で、一日があっという間に過ぎてしまうタイプなので、このパターンには該当しそうにありません。
ただ、ネットを見ていると、こういうのもけっこうあるパターンのようです。
仕事にやりがいを持ってやっていた人ほど、このパターンにはまりやすいのでしょうか?
(でもそういう人はあんまり早期リタイアしないような・・・)
とにかく、早期リタイアにはこれだけたくさんの(もっとあるかもしれませんが)「失敗の可能性」があるわけですね。
じゃあ、早期リタイアやめときますか?
そういう未来に陥るくらいなら、堅実に、今いる会社で定年まで勤め上げて、十分な金銭的余裕を持って、リタイア生活に入る。
そのほうが幸せなのではないだろうか?
うーん。
そうかもしれませんね。
早期リタイアが成功すれば、満足度10を得る。でも失敗したら、0になる。
このまま会社に勤め続ければ、0にはならない。最悪でも2や3くらいは得られるだろう。
いちかばちか。
堅実に行くか。
そしてもう一つ、悪魔のささやきが。
辞めることはいつでもできるが、
辞めた会社に戻ることはおそらく二度とできない。
もう少し時間をかけてじっくりと考えても良いのでは?
そうですよね。
まったく、その通りです。
でも、ちょっと待ってください。
そうやって迷いながら時間が過ぎるにまかせるということは、結局、「早期リタイアを選ばない」ということと同じではないでしょうか。
急いで決めるべきだと思っているわけではありません。
決められずにそのまま定年まで勤めるという人生も、まあ、それはそれでアリかな?と思います。
ただ、私自身では、あまりそうしたくはないですね。
最悪を想定しつつ、それでも夢は見るべきもの。
「定年まで勤める」という安全確実な生活を選んだ場合、早期リタイアによってもしかしたらもたらされるかもしれない、満足度10の生活を、諦めるということになります。
(早期リタイアは満足度10の生活のための手段の一つに過ぎないので、それをしたからといって満足度10が保証されるわけではないです、もちろん)
それってやっぱ寂しいかもしれないな、と私は思います。
可能性があるんならやってみてもいい。
せっかく、一人ひとり別々にあたえられた、それぞれの人生です。
自分で責任を持って、挑戦することを選んでいいと思うのです。
失敗したらどうするか?
「そのときはそのときで!」といいたいところですが、まあそこは、安全ネットをいくつか張っておくべきかもしれません。
・いざとなったら仕事の口を見つけやすいように、資格や技能を身につけておく。
・万が一のときは助けてもらえるように、人とのネットワークを構築しておく。(これは私の最も苦手とするところなので、やりませんが)
・貧困に陥ったときに助けを求める手段を知っておく。そういう団体を探しておいたり、つながりを作っておく。
・北海道の山奥あたりで自給自足できるように、サバイバル技術を身につけておく。
・・・などが考えられるでしょうか。(いま、思いつきで書きました)
これはもうちょっとよく考えたり勉強したりしたほうが良いことかもしれませんね。
ということで、今日の結論。
・早期リタイアしたいなら、先人の智恵を無駄にせず、失敗したときのことも十分考えて選ぶこと。
・勇気と無謀は別物。清水の舞台から飛び降りるなら、セーフティネットを張っておくこと。
こんなかんじでしょうか。
あと今思いつきました。
「働いたら負けと思っている」という迷言がありますが、早期リタイアしたあとまた働いても、別に負けではないと思います。
仕事をすることを恐れない、たまたま余裕があるから働かないという選択をしているだけで、必要なら仕事をしても(あるかどうかは別として)別段構わない、というおおらかな気持ちも、必要なのかなと。
明日辺りには、じゃあ早期リタイアが見事成功したらどうなるのか?どんなバラ色の未来が待っているのか?について、また適当なことを書いていきたいと思います。